Halfords のケーススタディ
英国を代表する自転車・自動車小売専門店が、Sensormatic ソリューションの導入により業務効率と損失防止対策における見える化を推進概要
産業:
- 自動車・自転車製品の 小売販売、ならびに自動車の整備・修理サービスの提供
ソリューション:
- アコーストマグネチック(AM)式電子商品監視(EAS)システム
- サービスとしてのシュリンク管理(SMaaS)
- サービスとしてのソースタギング(STaaS)
利点:
- 全社的な損失防止システムの統合と視認性の向上
- カスタマーサービス水準と顧客満足度の向上
- 運用コストと時間の大幅な削減
企業紹介
Halfords は、自動車・自転車関連のサービスや製品を提供する英国最大手の企業です。主要店舗である386店舗の Halfords 店舗のほか、自転車専門のオンラインショップ Performance Cycling(tredz.co.uk)では、自宅への直送サービスに加え、2店舗(Tredz と Giant の名称で営業)、645箇所の整備工場(Halfords Autocentres、McConechy’s、Universal、National Tyres、Lodge Tyre)を利用できるようにしており、266台の移動サービスバン(Halfords Mobile Expert、Tyres on the Drive、National として営業)と554台の商業バンを展開し、サービスを提供しています。さらに、www.halfords.com と tredz.co.uk(地元の店舗での受け取りや自宅への直送に対応するオンライン自転車専門店)でのお買い物や、www.halfords.com での整備サービス予約も可能となっています。
課題
英国とアイルランド全土に多数の店舗や整備工場を展開する Halfords にとって、カスタマーエクスペリエンスの向上と業務効率の最適化は、依然として重要な目標でした。
他社とは一線を画す、極めて専門性の高いショッパーエクスペリエンスを通じてお客様を魅了すること。これには、お客様が製品を実際に体験・試用できる、モダンで魅力的な店舗環境の構築も含まれます。
業務効率化を実現するための最新技術とインフラを構築すると同時に、店舗、オンライン、各事業部門において多岐にわたるリスクを管理すること。
過去20年間にわたり、さまざまなメーカーが Halfords に電子式商品監視(EAS)システムを納入してきましたが、これらは AM 技術と RF 技術を組み合わせて使用するもので、数百店舗にまたがる全店舗では RF 式ゲートが主流となっていました。
どのゲートもリモートモニタリングに対応していなかったため、Halfords では店舗従業員が毎週システムをテストし、手動で不具合を報告するという方法に頼ってきました。
さらに、店舗レベルでラベルを手作業で貼り付ける作業、旧式のペデスタルの修理、在庫損失などにより、多額のコストが発生しており、盗難リスクが最も高い製品(全商品ラインナップの約17%)のみが保護対象となっていたのです。
サポートセンターの利益保護マネージャーを務める James Crowther 氏は、「EAS ゲートの性能を検証するため、全店舗を対象に調査を実施したところ、システムが最適な状態で稼働していたのはわずか20%の店舗にとどまっていたんです。最大の問題は、古くなったゲートでは経年劣化により中央部に『隙間』が生じ、タグがゲートを通過しても作動しないという点でした。また、10%の店舗ではゲートがまったく機能していなかったにもかかわらず、店舗の従業員がその事実に一切気付いていないことも判明しました。
こうした情報を踏まえて、単一の EAS システムにネットワーク接続された、正常に動作していない場合は即座に把握可能な、リモートモニタリングに対応したデバイスが必要だと判断したんですよ。
この調査の結果、タグ付きの商品が通過するたびに(またはできる限り100%に近い頻度で)ゲートを確実に作動させるためには、タグ付けが困難な当社の製品ラインナップにはアコーストマグネチック(AM)技術を採用したラベルが最適で、中でも Sensormatic の APX ラベルがしかるべきチョイスだと明らかになったんです」と、一連の経緯を説明します。
在庫損失に対して攻勢を開始
過去数年間にわたり、こうした課題に起因する損失は年間約100万ポンドにも上り、利益保護チームはシュリンクを防止し、事業の収益性向上に貢献するようにとの強いプレッシャーにさらされていました。
サポートセンターの利益保護マネージャーを務める James Crowther 氏によると、「全製品の在庫損失データを精査した結果、1,000点以上の製品を供給元でのタグ付けが可能な品(店舗の従業員が店内でタグ付けできる数量を大幅に上回る数)として選定しました。Halford の商品ラインナップは非常に多岐にわたるため、防犯対策を施したい製品の中には、製品自体やパッケージの問題により、大半の EAS ゲートが作動しないようなものがいくつもあったんです。当社の製品の多くは液体を含んでいるか、金属含有量が高いか、あるいはその両方で、いずれも EAS ラベルの性能を低下させることが判明しているんですよね」、とのこと。
ソリューション
James Crowther 氏はさらにこう続けます。「どの技術なら最高の作動率を得られるのか特定するため、金属や液体を含まない扱いやすい製品を数点、当社で取り扱っているより扱いが難しい商品を数点組み合わせてテストを行いました。各製品にさまざまなメーカーの AM ラベルと RF ラベルを貼り付け、各メーカーが推奨する EAS ゲートを使用してテストを行ったんです。
すると、テスト対象となった全製品の平均として、RF システムを使用した際の作動率は43%~72%の範囲でしたが、AM システムでは90%~98%の作動率が確認されました。ですが、各種 EAS システムの性能において最大の差をもたらしたのは、保護が困難な製品カテゴリーだったんですよ。
テスト対象の RF ラベルのほとんどは、こうした製品ではまったく機能せず、最高品質のラベルでさえも高い作動率を達成することはできませんでした。そんな中、AM ラベルはこういった問題を克服し、著しく優れた性能を発揮したんです。テストで最高の作動率を示した EAS システムとラベルの組み合わせが、APX AM ラベルを採用した Sensormatic Synergy システムだったんです」。
先進的な損失防止技術が自社のビジネスにおいて戦略的に重要であることを認識した Halfords は、業界最高水準の損失防止プログラムへの投資を決定するとともに、3つのプロジェクトの柱に注力しています。
| 高性能 EAS インフラ | サービスとしてのソースタギング(STaaS) | サービスとしてのシュリンク管理(SMaaS) |
| EAS 機器を1つの技術(AM:アコーストマグネチック式)に更新・統一 | 従業員や店舗スタッフによる手作業でのタグ付けを廃止し、供給元でのタグ付け(製造時にパッケージ内部に直接貼り付け)を導入 | EAS システムにネットワーク機能を追加することにより、遠隔機器診断、稼働・停止時間の見える化、遠隔メンテナンス、データ収集を実現 |
| EAS システムの性能率を98%以上まで引き上げ | 製品保護の対象を選定された1000品目に拡大 | |
| 将来いつでも RFID 機能との統合やアップグレードが可能な柔軟性を備えたモジュラー型 EAS システムを選択 | ラベルによる保護の一貫性と有効性向上 | |
| ソースタギングパートナーによるサポートとサービスを活用して、100%のタグ付けコンプライアンスと重要経営指標(KPI)の達成を保証 |
プロジェクトの第1段階において、Halfords と Sensormatic Solutions は、即座に改善が可能な以下の点に焦点を定めることを決めました。
- EASシステムの統合。これは新規出店店舗すべてに AM 方式の EAS システムを導入するという、仕様を全面的に見直す第一歩として、特に金属を含む部品においては検知率の向上によるメリットを最大化するものです。
- オープンマーチャンダイジングやカスタマーエクスペリエンスを損なうことなく商品保護を強化するため、上位400の製品ラインにおいてサービスとしてのソースタギング(STaaS)プログラムに投資。
- 新規25店舗を Sensormatic のサービスとしてのシュリンク管理(SMaaS)プラットフォームに接続し、EAS システムの全般的な使いやすさに関する知見に加え、これらの店舗におけるシュリンクのパターンや高度な損失防止分析データを収集。
結果
最初に25店舗で導入期間を設けた際、Halfords の利益保護チームは、連携・統合された損失防止システムにより、試験導入店舗全体で製品保護レベルを向上させつつ、運用コストを大幅に削減できることを実証しました。試験店舗を SMaaS プラットフォームに接続することで、EAS システムの利用状況や初期段階のシュリンクの傾向、原因、パターンに関する貴重なインサイトを得ることができたのです。
| エンドユーザー/買い物客の観点から | 店舗・従業員レベルでは |
| カスタマーサービスの質が向上(店舗における手作業でのタグ付け作業を省けるようになったため) | 従業員がタグ付けといった事務作業から解放され、お客様対応業務に時間を割けるようになったことで、コンバージョン率とサービスレベルが向上 |
| 商品の在庫確保率が向上したことにより、顧客満足度も向上(盗難品の減少により、商品棚の在庫状況が改善) | 供給元でタグ付けされた製品は入荷後すぐに陳列可能なため、店舗での再確認やタグ付け作業が不要になり、直ちに製品の提供が可能に |
| 初期段階における人員配置の最適化(EAS アンテナの来店客数カウントモジュールを活用することで、総来客数を把握し、追加で人員を配置する必要があるピーク時間を特定可能) | 理由もなくシステムからアラームが発せられることがないため、製品保護とシステムに対する信頼性が向上 |
| 日々の機器点検やメンテナンスにかかるコストを削減(大半はリモートで対応可能なため) |
現在の状況
パンデミックの影響で展開ペースこそ鈍化したものの、Halfords は計画通りにプロジェクトを進め、2023年9月末までには173店舗に新しい EASゲート を導入し、SMaaS への接続を完了させました。
2019年に最初の店舗への導入を開始して以来、Halfordsでは、Synergy EAS システムを導入していない店舗と比べて、平均9%というシュリンク率の低減を実現しています。
さらに、SMaaS プラットフォームのおかげで、Halfords はアラームの傾向を把握し、アラーム発生件数が異常に多い店舗に注力できるようになりました。多くの場合、不適切なプロセスや不正確なタグ付けが店舗内で多くのノイズや誤警報を引き起こしており、店舗従業員はそれらを単に無視するようになっていたのです。こうした課題に取り組んだ結果、各店舗においてより意識が高まり、アラームが作動した際には適切な対応が必要であると認識されるようになりました。
ジョンソンコントロールズ インターナショナルについて
Johnson Controls は熱管理、ミッションクリティカルなビルシステム、エネルギー効率化、脱炭素化分野における世界的なリーダーであり、データセンターや医療、製薬、高度な製造業、高等教育など、急速に拡大する産業において、お客様がエネルギーをより生産的に活用し、二酸化炭素排出量を削減し、必要な精度と回復力をもって事業運営できるよう支援を行っています。
140年以上にわたり、Johnson Controls は、本当に重要な場面で確かな実績を積み重ねてきました。最先端技術、ライフサイクルサービス、そして業界をリードするフィールド組織を基盤として、当社はお客様のパフォーマンスを向上させ、目標を具体的な成果へと結びつけ、社会の発展に貢献しています。
詳細は johnsoncontrols.com にアクセスするか、ソーシャルメディアで www.johnsoncontrols.com @Johnsoncontrols をフォローしてください。
Sensormatic ソリューションについて
世界をリードする Johnson Controls の小売ソリューションポートフォリオである Sensormatic Solutions は、安全で安心、そしてシームレスな小売体験をサポートします。当社ブランドは60年以上にわたり、業界の急速な技術導入の最前線に立ち、小売業務をグローバル規模で再定義し、インサイトに基づくアクションを支援してきました。Sensormatic Solutions は、損失防止、在庫インテリジェンス、人数計測インサイトソリューションが相互接続されたエコシステム、および当社とパートナーのサービスを通じて、世界中の小売業者が確実に革新を遂げ、向上できるようにし、小売の未来を形作るデータ主導の成果に結び付けます。ぜひ Sensormatic Solutions にアクセスするか、 LinkedIn や当社の YouTube チャンネルをフォローしてください。